来たれ、イエスよ、来たれ(J.S.バッハ) BWV229
管弦楽:Hiroshima Kantorei Kammerorchester
ヴァイオリン:上野眞樹、加藤稚佳子 オーボエ:宗尻恵子
ヴィオラ:増田喜代 コールアングレ:高松泰子、山口里美
チェロ:末永幸子 ファゴット:服部由紀
コントラバス:飛田勇治 オルガン:梶矢民子
コンサートマスター:上野眞樹
(Program noteより)
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)の二重合唱のモテット『来ませ、イエスよ、来ませ』はバッハのライプツィヒ時代の作品で1731/32年以前の作品である。
テキストにはP.チューミヒの葬送歌「来ませ、イエスよ、来ませ」(1684)の第1、11節が用いられている。チューミヒによる歌詞は、もともとトーマス学校教師兼ライプツィッヒ大学教授ヤーコプ・トマージウスの埋葬用で、1684年9月14日、元トーマスカントル、J.シェレの音楽が付されて演奏されたものである。バッハのこの作品は、そのシェレの未亡人追悼式の際に演奏されたと一般に考えられているが、オリジナル資料が失われているため、成立年代、機会とも、不明とするほかはない。
曲は死の苦しみからの、イエスへの呼びかけを歌ったものである。全体は大きく2つの部分からなり、第1部は二重合唱の特性を生かしたイエスの呼びかけに始まり、徐々に熱のこもった音楽に変貌している。第2部はアリアで、4声合唱で歌われるコラール風の楽曲である。